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BRYAN FERRY 『OLYMPIA』
2010年10月20日日本先行発売予定(UK 10月25日発売)
アルバム・プロデューサー:Bryan Ferry and Rhett Davies
1. You Can Dance
2. Alphaville
3. Heartache By Numbers
4. Me Oh My
5. Shameless
6. Song To The Siren
7. No face, No name, No Number
8. BF Bass (Ode to Olympia)
9. Reason Or Rhyme
10. Tender Is The Night
http://www.bryanferry.com/
通算13枚目のソロアルバムなのだ。新作はロキシー・ミュージックのアルバムになると、何年も前からインフォメーションされてきたのだけど、1年くらい前に、やっぱりソロになると発表されて、やっと完成した本作は、ソロ近作の共同プロデューサーだった、ロビン・トゥロワーも、クリス・スペディングも姿を消して、その代わり、イーノも含めたロキシーメンバーが全員顔を揃えている。といっても、前作だか前々作にも、イーノは参加しているし、珍しいことではない。他にも、豪華なゲストが参加したことで、話題になっているらしい。
ジャケットを見た限りでは、完全にロキシー・ミュージックのアルバムで、ソロとの境は消滅している。 これまでバンドでは、マネキン人形的な女性モデルを採用し、ソロでは自分の顔のアップが原則だったが、今回は、どう見たってロキシーのアルバムだ。
音を聴いた感じでは、ロキシーっぽくもなく、アヴァロン後遺症時代=スティーリーダン状態だった90年代ソロ時代とも違うが、前作、前々昨のようなシンプルさとも違った、どちらかというと凝った音作りになっている。2000年代に入ってからの、風邪を引いたようになった声はそのままで、アラ還ロックそのものの歌唱になっている。
豪華ゲストは、どこに誰が貢献しているのか、全く判別がつかない。人数が多くなればなるほど、音のバランスをとっていく課程で、個性はならされていく、という典型的な例のような気がする。
歌詞の中身は、日本盤に入っていたライナーの対訳を読むと、相変わらず恋愛の歌ばかりだ。フェリーは1945年生まれのジジイなのだが、異性について歌うことが、未だに切実な問題なのだろうか。いい年をして何しているのか、と思うが、懲りない人なのだろう。
フェリーの見てくれも、最近は、ジジイになって、やっと渋さが板についてきた感じで、安心して見られる。ロキシーでデビューした当時は、本当にみっともなかった。他のメンバーはそれぞれ様になっていたが、フェリーだけは、どんな格好をしてもパロディやらコミックバンドの人のようにしか見えなかった。際物という、気持ちの悪いものだった。
本人もそれを自覚したのか、早い時期に、フォーマル路線に転向した。やっぱりルックスに劣るブ男は、流行を先取りしたり、他人と違ったファッションを装っても、無理なのだ。そんな人は、礼服に限る。礼服ならたいていのブ男も、底上げして立派に見える。馬子にも衣装だ。
70年代半ばから、フェリーはすっど礼服路線で武装してきた。それでも歌うときにはボロが出た。ボロが目立たなくなったのは、2000年代に入ってからではないか。寄る年波は、恍惚の白目むきも、皺枯れに平準化していったではないか。こんなボロクソなことを書くと、ファンには怒られそうだが、まあ、いいか。
そんなこんなで、65歳のフェリーは、今年も元気だ。今作も、おしなべて癖がならされて、聞きやすくなっている。まあ、大人のロックと言えないこともない。個人的には、ロキシー・ミュージックの、ヘタウマなバンド・サウンドを聴きたい、と思う。
【2010/10/29 11:27】 海外ロックCD評 |
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